もとじろうです。
富谷宿歩きの続編です。前編はこちら、
富谷宿
しんまち通りを半分ほど来ました。
観光施設とみやどの向かい、写真右手に石造りの倉が見えています。
その正体は、内ケ崎酒造店です。倉は酒蔵ですね。
軒下に杉玉が吊り下がっています。
中ほどの様子。
しんまち通りでも、この一角はひときわ目立っています。
内ケ崎家二代目作右衛門が酒造りを始めたそう。
大きな酒蔵ですが、実はこここそが本陣のあった場所です。
本陣とは、公家や大名が宿泊する高級宿のこと。
宿場町で最も有力な家が本陣になることはよくあるようで、富谷宿でも内ケ崎家が本陣に任ぜられています。
松前や南部の大名らが訪れ、内ケ崎家の酒を楽しんだのでしょうね。
こちらは付近にある恋路の坂。
なんでも宮城出身の歌人、原阿佐緒と学者の石原純(妻子持ち)が歩いた恋の坂だそう。……実際には略奪愛の坂ですね。ここを歩くと成功するかもしれません。
原阿佐緒さんは恋多き人だったようですが、宮床に記念館があるのでいつか訪れたいと思っています。
道は見晴らしの良い公園の方へと続いています。
さて、しんまち通りを奥まで来ました。
ここには熊野神社があります。
もともと別の場所にあったものを、宿場町開設の際に移転させたそう。
富谷宿の鎮守神ですね。
神前幕に大きく伊達家の家紋が描かれています。
僕は反対から歩いてきましたが、実際にはこちらが宿場町の入り口になります。
さて、次はここから少し離れて富ヶ岡公園へ向かいます。
恋路の坂を抜けて、坂道を上がっていくと公園があります。
高台になっていて、町の様子を眺めることができます。
奥には七ツ森も見えていますね。
原阿佐緒と石原純の二人も宿泊がてら、この景色を眺めに来ていたのでしょう。
看板の説明によると、この公園ももとは内ケ崎家の所有地だったそうです。
園内の石碑。
おまけ
最後に、しんまち通り北側の細い道を歩きました。
富谷葬祭の脇から入っていきます。
内ケ崎酒造の裏側を見ることができます。(逆光で暗い…)
はい、今回の富谷宿はこんなところです。
写真に撮った以外にも古い建物や、立派な門を構えている家があるので実際に歩いてみてください。
新しく建て替わっている部分もありますが、今でも宿場町としての風情を感じることができます。
僕も新しくオープンした『とみやど』に、そのうち行ってみたいと思います。
仙台市泉区には宿場町にも似た根白石があります。
定義山参拝客が多く訪れた町です。