【泉 史跡めぐり】高玉神社と小曽沼城跡
もとじろうです。
ちょっと気になる話を見つけた神社へ行ってきました。
怖い話が苦手な方は要注意(?)です。
高玉神社
泉中央の県道を東に進んだところ、高玉町に高玉神社(たかたまじんじゃ)はあります。
セブンイレブンのあるところを入ると見つかります。
綺麗な朱色の鳥居が目印。
鳥居をくぐったところに小さな祠があります。
高玉明神は稲荷社で、高玉稲荷社とも。
祭神は農業の神、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)。
別当は金剛院とあるので、昔は寺の管理だったようですね。
現在は近くの二柱神社が管理しているようです。
気になる話がその次、明治時代古老の伝説。
高玉屋敷に有力な物持ちが住んでいた。この屋敷に「お玉」という可憐な女中が居った。ある時この家の最も貴重とされていた家宝の十枚皿の一枚が毀れたことで、お玉は無実の罪で打ち首になったという哀話がある。お玉の怨霊が、夜毎火の玉となって現れた。高玉から小曽沼にかけて、遠く近くに見られた。人々はこれを「お玉火」と呼んでいた。
これを聞くと誰もが「一枚…二枚…」で有名なお菊さんの怪談を思い出すと思います。
似たような話がこの土地にもあったんですね。
お菊さんは井戸から出てきますが、お玉さんは火の玉という違いはあります。
それにしても、お玉さんはどうもハメられたような感じがします。口止めも考えられますね。昼ドラのようなドロドロした関係を想像してしまいますが、うーん無粋か、やめておきましょう笑。
どちらも「玉」の字は付きますが、神社とお玉さんの関係はわかりませんでした。
今となっては夜でも車通りが多い地域なので、あまり怖さは感じないと思います。
ちなみに、高玉明神が建つこの場所。
かつては小曽沼城(おそぬまじょう)が建っていたようです。
小曽沼は「おそぬま」で、カワウソの住む沼、今の高玉町に最近まであった。七北田川の氾濫で往時の地形は不明であるが、高玉稲荷社が小曽沼の城跡に営まれたものとの伝承がある。(『泉市誌』第22章 古城・古舘跡より・一部改訂)
文面から察するに、高玉神社も昔からこの場にあるのか怪しいという感じですね。
確かに小さな祠なので、移動させた可能性も考え得ると思います。
実際、遺構は残っておらず、現在は神社と公園があるのみです。
こちらは長命館公園にある地図。
小曽沼城の北には一名坂城の名前も見えます。
この一名坂城との関係もあったようですが、一名坂城の方は現在、七北田小学校の敷地になっています。
時代は変わっていくものですから、何もかもを残すのは難しいですね。
今後も泉中央・七北田あたりの史跡は【泉 史跡めぐり】として紹介していこうと思います。
付近の石留神社についてはこちら、