こんにちは、もとじろうです!
今回は表題の通り、ごく個人的な名盤を集めてみました。
これは僕が「音楽史に残る名盤だ」と主張するものではなく、あくまで自分の人生に影響を与えたと感じるアルバム選です。純度100%個人的セレクトです。
ですので、正確には『自分の人生に影響を与えた10選』ですね。伝記みたいなものです。
僕には効果がありましたが、10選の全部が誰にでも影響を与えるものではないと思います。好みではないものもあると思います。
ただ、その中の一つでも、「これいいな」と思えるものがあれば幸いです。
- FLAME VEIN / BUMP OF CHICKEN
- ファンクラブ / ASIAN KUNG-FU GENERATION
- A / SUPERCAR
- Requiem For Innocence / ART-SCOOL
- LAST HEAVEN'S BOOTLEG / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
- Pinkshinyultrablast / Astrobrite
- Beaucoup Fish / Underworld
- Gemini / Wild Nothing
- DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER-ヘッド博士の世界塔 / フリッパーズ・ギター
- Von / Sigur Ros
FLAME VEIN / BUMP OF CHICKEN
バンプです。僕の他にも、彼らから始まった人は多いはずです。
僕にとっても小学生のとき初めて好きになったバンドで、音楽の世界へ引き込んでくれたのが彼らです。なので、どう偽っても外すことはできませんでした。
少年少女の救済者だった彼らの生み出す音楽、言葉が当時の僕にとっても救いだったなと感じます。
人生で初めて買ったCDは別のアルバムなのですが、このアルバムの思い入れが深かったので選びました。
バンプとしてもこれがファーストで、ボーカル藤原のまだすれた感じのあるのがいいなと思います。
親が運転する車でよくかけていました。「ナイフ」や「バトルクライ」が程よく乾いていて今でもいいなと思います。
ファンクラブ / ASIAN KUNG-FU GENERATION
バンプの次はアジカン。これは当時、多くの少年が通って来た道だと思います。僕にとっても例外なくそうでした。
『ソルファ』にしようか迷いましたが、こちらを選びました。『ソルファ』で彼らに出会った後、このアルバムでどんどん深みにはまっていったのを覚えています。
当時は、彼らの音楽の醸し出すダークな雰囲気の虜になっていました。暗いのになぜか惹かれてしまうものがありました。このときの体験は、その後の人格の形成も手助けしてしまったかもしれません…笑
また中村佑介の描く、妖しくも魅惑的なジャケットも好きでした。彼の描く、肌が白くて目の黒い女性を初めて見たときは、気味が悪くて怖かったのですが、その絵と音楽が合わさって独自の世界を作り上げていたなと思います。
A / SUPERCAR
人生で一番聴いたのはこのバンドかもしれません。出会いは映画の『ピンポン』です。窪塚洋介主演のこの映画が単純に大好きだったのですが、使われている音楽がとにかくかっこよくて衝撃でした。
そして少し時間は空いているのですが、辿り着いたのがこのアルバム。これは彼らのシングルのA面を集めたアルバムです。B面を集めたアルバムは『B』。
初期のシューゲから後期のテクノまでの変遷が凝縮されており、彼らの音楽の幅広さがよくわかります。正直初めは、映画に使われているようなテクノ系の曲を期待していたので「なんか違う」という印象だったのですが、繰り返し聴いているうちに彼らの音使いの巧さに気が付きました。
激しく感情に任せた音楽とはタイプの異なる、達観したようなクールさ、それでいて詩情もある音楽にのめり込んでいました。
中心メンバー中村弘二がその後活動した、iLL、LAMAやNYANTORAも良いです。
Requiem For Innocence / ART-SCOOL
友人に教えてもらって聴いたのが始まりだったのですが、これほど秋の詩情を感じさせるバンドがいることに驚きました。繊細で切なくて美しい、そんな音楽をよく表現したバンドだと思っています。
初めて聴いたのがこのアルバムだったのですが、特に「シャーロット」の曲の世界にずっと憧れていました。
今でも秋になると彼らの音楽に浸りたくなります。日本にいて日本語の曲なのに、なぜか遠い土地のことを想像させるものがあると感じます。
それと、何かインスピレーションを受けたいときに聴くバンドの一つでもありますね。
LAST HEAVEN'S BOOTLEG / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
彼らのラストツアーでの、最高潮の熱量の演奏が詰め込まれたアルバムです。これを聴いてとにかく興奮していたのを覚えています。
彼らからは男のかっこよさを教えてもらいました。将来はこんな男になりたいとずっと思っていましたね。
はまっていたのは高校生のときですが、当時世間ではV系バンドが席巻していました。クラスの友達にもV系好きがいたのですが、内心「あんなんかっこよくねーよ!本当のかっこよさはこっちだ!」なんて思ってました笑。でも黒夢はちょっと聴いてたな。
低体温なスーパーカーとは真逆を行くような音楽ですが、どちらも好きでした。
ROSSOの艶っぽい大人の雰囲気にも酔いしれていましたね。
BLANKEY JET CITYにしようか迷いましたが、ここではミッシェルにしました。どちらからも大きな影響を受けています。ブランキーなら『C.B.Jim』です。映画のようで、あのヒリヒリした鋭利な音楽はなかなか無いです。
Pinkshinyultrablast / Astrobrite
大学に入ってからはシューゲイザーを多く聴くようになるのですが、このバンドを選びました。二曲目の『Lollipop』が衝撃で、シューゲイザーの良さを教えてくれたように思います。大音量をヘッドホンで聴くのが当時のストレス解消法でした。今でもやりますが。
鬱屈とした感情をすべてかっさらっていくようなギターノイズが心地良いです。
聴く人によっては却ってストレスが溜まると思うので、ここがある意味で分かれ道になると思います。
また、このアルバム名『Pinkshinyultrablast』をバンド名にしたシューゲバンドがあるのですが、彼らの音楽にも驚かされました。『Everything Else Matters』というアルバムなどは曲の展開力が凄まじく聴いていて面白いです。
Beaucoup Fish / Underworld
僕にとってのテクノとの出会いはケミブラでしたが、より深めてくれたのがこのアルバムだと思います。正直ケミブラにもアンダーワールドにも、好きなアルバムがありすぎてどれにしようか迷いました。
テクノにはまっていくまでには暗い背景があって(笑)、鬱屈とした感情、やり場のない怒りを晴らしたくて聴くようになりました。実際効果はバツグンで、テクノに救われたと思っています。おそらくですが繰り返されるフレーズには、浄化作用があるのではないでしょうか。
また、ここから更に聴く音楽の幅も広がっていったなと思います。Aphex TwinやSquarepusher、はたまたManuel Gottschingへ辿り着くのも、このアルバムが元でした。
僕にとって思い入れの強いのがこのアルバムですが、初めての人に勧めるならライブアルバムの『EVERYTHING, EVERYTHING』ですかね。
ケミブラだと『Surrender』がいいと思います。
Gemini / Wild Nothing
このバンドが奏でるノスタルジックな音楽が好きでした。
性格の似た感じのバンドをいろいろ聴いていた時期なので、どれにするか迷いましたが、ワイルドナッシングは中でも早いうちに聴いていたと思います。
また、ART-SCOOLに出会ってからずっと秋を感じさせるバンドを探していましたが、このバンドがひとつの答えでした。
それと自分の音楽体系の中では、他の音楽へ枝分かれしていく、分岐点としての重要なポジションにもあります。
ギターロックの側面からBeach Fossilsなどサーフロックを漁り、Beach Houseに代表されるドリームポップにもはまっていきました。Washed Outなどチルウェイブにはまったのもこの頃ですが、フワフワした音楽ばかり聴いていたなと思います。
DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER-ヘッド博士の世界塔 / フリッパーズ・ギター
僕が産まれる前にこのアルバムは発売されているのですが、初めて聴いたのは大学生のときでした。
渋谷系に触れたのもこれが初でしたが、自分の産まれる前の日本に「こんな音楽があったのか」と衝撃でした。センスの塊のような音楽で、邦楽の力量を改めて知ったアルバムです。いやいや、彼らの曲はオリジナルじゃないでしょという声があるかもしれませんが、この編集力、アレンジ力だけで音楽的センスの良さがわかります。
好みの問題でフリッパーズはこのアルバムしか聴かないのですが、ふざけた感じや、程よく気だるさがあって良いです。
Von / Sigur Ros
9枚まで選んで最後を迷いましたが、このアルバムに決めました。
大人気バンドのシガーロスですが、1stアルバムは恐ろしく暗いです。ですが、これこそ真に彼らの奥底から発生した音楽なのではとも感じます。
「野外フェスでアルコール飲みながらシガーロス聴きたい」なんて言うやつがいますが、違います。シガーロスは狭くて陰気な部屋で打ちひしがれたようにこの1stを聴くためのバンドです。いや、どっちでもいいですが。
そんな暗い音楽が続く中で、多幸感ある楽曲への運び方は巧みです。アルバムの中の環境音の取り入れ方も秀逸で、ここからThe KLF『Chill Out』も聴くようになったと思います。
シガーロスで言うと『()』も名盤ですね。
こんな感じでしょうか。
選んでみると想像以上に10枚にまとめるのは難しいですね。
他にも、この間にいろんな音楽の影響を受けてます。
ですが、特に新たな音楽へ出会うきっかけ、新たな世界へ導いてくれたのがこの10枚だったんじゃないかと思います。